人生で唯一後悔してるのは、若いうちから投資をしてこなかったこと。50歳で投資を始めたWriter & Diverです。「投資はギャンブル」という洗脳が解けた僕は、遅まきながらNISAのメリットやインデックスファンドの仕組みを理解し、「全世界株か米国株のどちらか」で迷った末に、はじめてのNISAで「eMAXIS SLIM 米国株式(S&P500)」への投資を始めました。その流れで会社でやっていた「企業型確定拠出年金」の内容も変更。投資の実践を進めつつ、2024年1月には新NISAもスタートしました。僕はいくつかの投資系YouTubeを登録して勉強していますが、資産運用や投資について体系立てて学ぶには、やはり本がいいと思いました。「投資はギャンブル」と洗脳されていた僕が、ゼロどころかマイナス状態から投資を学んだ本を5冊ご紹介します。
前回まではこちら
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと①(自ら情報弱者になってた編)
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと②(NISAってそういうことだったのか編)
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと③(インデックスファンド編)
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと④(全世界株か米国株か編)
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと⑤(はじめてのNISA編)
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと⑥(確定拠出年金をチェック!編)
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと⑦(50代からの新NISA編)
まずは必読の3冊。
「投資ってギャンブルなんでしょ?」「ファンドって何?」「NISAって何?」という超初心者だった僕に投資の基本のキを教えてくれた3冊です。初心者向けに書いてあるのでとても読みやすく、それでいて必要な知識を手に入れることができます。一応、読む順番のおすすめ順に並べておきます。
①『お金の不安がなくなる 資産形成1年生』
『お金の不安がなくなる 資産形成1年生』
元銀行員の小林亮平さんの本。YouTube「BANK ACADEMY」の運営もされており、僕のように本当に何もわかっていない超初心者でも理解できるわかりやすい解説が人気です。
いきなり「投資」の話に入るのではなく、「資産形成」という大きな概念で基本を学べたのが良かったです。具体的には、ネット銀行を使ったお金が貯まる仕組みづくりや、スマホ代の見直しなど固定費の削減方法について、投資と投機の違いや投資信託やインデックスファンドに関する基礎知識と、NISAの基礎について、楽天経済圏の活用方法や、ふるさと納税について。などなど。「自分は何もわからないから…」と自信ゼロの方は、まずはこの1冊から始めてみてください。きっと世界が変わりますよ。
②『ほったらかし投資術』
『ほったらかし投資術』
経済評論家の山崎元さんと、インデックス投資ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」を執筆する水瀬ケンイチさんの共著。山崎さんは残念ながら2024年1月1日にお亡くなりになりましたが、人々にお金に関する正しい知識を伝える数多くの記事や本を執筆されました。
この本のすごいところは、インデックス投資の投資銘柄のファイナルアンサーとして「eMAXIS Slim 全世界株(オール・カントリー)」を買い、ほったらかしておけばOKという、あまりにも具体的で簡単な方法を紹介してくれているところです。コスト(手数料)、純資産総額、インデックスとの乖離といった3つのチェックポイントを精査し、総合的にオルカン1択の結論を出しています。僕は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の2択で迷った末にS&P500を選択しましたが、この本の主張にはまったくもって賛成です。
③『経済評論家の父から息子への手紙』
『経済評論家の父から息子への手紙』
『ほったらかし投資術』の著書である山崎元さんが亡くなる直前に、息子さんに書いた手紙をもとに書かれた本。あとがきには、息子さんにとって、読者にとって、経済と向き合う上でいつまでも役に立つ「明るい人生のマニュアル」であり続けることを願っていると書かれています。
不利な側・搾取される側になるべく回らないための働き方・稼ぎ方に始まり、お金の増やし方と資本主義経済の仕組み、そして自分の人材価値をいかに高めていくかといった、まさにこれからの時代を生きていくための人生マニュアルです。この本の中でも「eMAXIS Slim 全世界株(オール・カントリー)」がおすすめされていて、山崎さんの主張の一貫性を感じることができます。投資の初心者にはもちろん、これからの生き方について考えを深めたいビジネスパーソンの皆さんにもおすすめの1冊です。
歴史的名著から2冊。
投資系のYouTubeをみているとよくおすすめに出てくる本の中から2冊選びました。どちらも「投資に勝つための最善の方法は、インデックスファンドを買って持ち続けること」というシンプルな話を、多様な側面から多くのデータとともに書いています。専門的な内容がちょくちょく出てくるので投資初心者の僕にとっては難しく感じる部分がありましたが、よくわからない部分は流し読みして、わかる部分だけちゃんと読む感じで読破しました。するとどうでしょう。なんだかよくわからない自信のようなものがついた気がします。断片的な知識の寄せ集めではなく、インデックス投資について体系立てて学べる本なので、上記の必読3冊のあとに読んでみることをおすすめします。ちなみに、基本的には同じようなことが書いてあるので、どちらか1冊読めば十分かと思います。
④『敗者のゲーム』
『敗者のゲーム』
著者のチャールズ・エリスさんは、インデックスファンドを「投資のドリームチーム」と表現。投資という多くの人が負ける「敗者のゲーム」で勝つためには、手数料が安く、広く分散されたインデックス投資をすすめています。テニスの試合を例にとり「アマチュアは相手に負けるのではなく、自分のミスで自滅することが多い」と述べるなど、ウィットに富んだ言い回しがそこかしこに出てきて、それらは投資に限らず人生そのものに活かせるメッセージだと感じました。ちなみに、本書で僕の心に一番残ったのは、次の一節です。「稲妻が輝く瞬間」を逃さないようにしたいですね。
長期的に見て投資家が失敗する原因の一つは、激しい下げ相場に遭遇しておじけづいて株から手を引いた結果、先述のように、最大の上げ相場になった時に参加する機会を逃してしまうことだ。この教訓は明らかだ。投資家は、「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせなければならないということだ。相場のタイミングに賭ける投資は間違っており、決してやってみようだとど考えてはならない。
『敗者のゲーム』P.42より
⑤『インデックス投資は勝者のゲーム』
『インデックス投資は勝者のゲーム』
投資信託会社バンガード・グループの創業者であり、世界初のインデックスファンドを発明したジョン・C・ボーグルさんの本です。株式市場から利益を得る“常識的方法”としてインデックス投資をすすめています。インデックスファンドの発明者として、含蓄のある言葉がたくさん出てきます。よく聞く「枯れ草を全部買え」はここから来ているのですね。
インデックスファンドは短期的な興奮がないかわりに、長期的には素晴らしい生産性を発揮する。
『インデックス投資は勝者のゲーム』P.10
長期にわたって株式市場に勝つ投資信託を選び出そうとすることは、セルバンテスの言葉を借りれば、「枯れ草の山で針を探す」ようなものである。そこで、注意勧告。「枯れ草の山で針を探すな。枯れ草を買え」
インデックス投資は勝者のゲーム』P.163
投資をしなければ、将来の財政基盤を確実なものにするために必要な富を蓄えることはできない。複利は奇跡である。時間は友なのだ。できるかぎりの時間を使いなさい。
『インデックス投資は勝者のゲーム』P.321
以上です。
すでに投資を始めている方も、これから投資を始めようと思っている方も、参考にしていただければ幸いです。まだ1年ちょっとの投資経験しかしていない僕ですが、「勉強と実践」の両方が大切ということを学びつつ、日々、勉強と実践の連続です。ピアノの本を何十冊読んでも、実際にピアノを弾かなければ上手くならないのと同じですね。最後までお読みいただき、ありがとうございました。あなたの人生にとって少しでもプラスになる情報をお届けできたらうれしいです。ではまた。