人生で唯一後悔してるのは、若いうちから投資をしてこなかったこと。50歳で投資を始めたWriter & Diverです。「投資はギャンブル」という洗脳が解けた僕は、遅まきながらNISAのメリットやインデックスファンドの仕組みを理解し、「全世界株か米国株のどちらか」というところまでたどり着きました。実績を見れば米国株に分があるけれど、全世界株のほうが人気っぽい。さてどうしよう。2023年4月頃の話です。
前回まではこちら
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと①(自ら情報弱者になってた編)
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと②(NISAってそういうことだったのか編)
人生で唯一後悔してるのは、投資をしてこなかったこと③(インデックスファンド編)
歴史を見ると、常に米国株が優位であったわけではない。

楽天証券「全世界株vs米国株~S&P500指数に死角はあるか?~」より
ここ最近は米国の圧倒的な強さが目立ちますが、強い国・地域は移り変わってきているんですね。とても興味深いです。若い方はそもそもご存知ないかもしれませんし、僕自身忘れていましたが、1970-80年代はなんと日本がトップだったのです。その後米国がトップになるも、2000年代は急落して新興国がトップに。これはリーマンショックの頃ってことでしょうか?それでも2010年代には米国が復活して今に至るということらしいです。つまり、今は米国が強いが、いつまでも米国が強くい続けるという保証はどこにもない、ということが歴史からわかります。たしかにここ数年、米国株はとても調子がいいけれども、もはや米国経済はバブルだという人もいます。インドが来るぞという話もチラホラ聞きます。中国が電気自動車で世界を席巻しちゃうかもしれないし…。投資に興味をもってから、いろんな経済の話が飛び込んでくるようになって、それはそれでおもしろいのですが、とはいえ素人の浅い知識なので、かえって悩んでしまうという状況に。うーむ…。
迷ったときのランキング頼み。
人気があって売れているものには、それなりの理由があるはず。ということで、投資信託のランキングを見てみました。
新NISAが始まって少したった2024年の3月のランキングを2つ。


いずれも、ベスト3の投資信託が同じ顔ぶれであることに気づきました。
・SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
SBIアセットマネジメントが運用する、S&P500指数を採用したインデックスファンド。運用コストである信託報酬率は0.0938%程度(2024年4月末時点)です。
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
三菱UFJアセットマネジメントが運用する、S&P500指数を採用したインデックスファンド。運用コストである信託報酬率は0.09372%程度(2024年4月末時点)です。
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
いわゆる「オルカン」。三菱UFJアセットマネジメントが運用する、MSCI ACWI指数を採用したインデックスファンド。運用コストである信託報酬率は0.05775%程度(2024年4月末時点)です。
「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は運用会社が違うくらいで、ほとんど同じですね。インデックスファンドとはそういうものなんでしょう。「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は信託報酬率の低さが目立ちます。これもオルカン人気の理由の一つかもしれません。
それぞれの過去の実績を見てみると(ぜひリンク先をご覧ください)。おいおい、これ5年前から始めてたらとんでもないことになってたじゃんか!5年前の俺、何やってんだよ!5年前からNISAでこれ買っておけば今頃…。はぁ〜。ひとしきり後悔に打ちひしがれた僕でしたが、「いつでも今が始めどき」という座右の銘に背中を押されます。クヨクヨしていても1円たりとも増えやしない。一生気づかずに終わるよりも、今気づくことができて良かったじゃないか。人生に遅すぎるということはないんだ。よし、今始めよう。
全世界株の方が安心感はあるが。
たしかに全世界株のほうが安心感はある。でも少なくともこの先10年や20年で、アメリカの経済が落っこちるとは、想像しにくいです。先進国の中では珍しくこれからも人口が増える国だし、マサチューセッツ工科大学やハーバード大学やスタンフォード大学といった名門大学に世界中から優秀な人材が集まるし、GAFAMをはじめとするアメリカの企業はアメリカの中でガラパゴス化せずに世界中に展開しているし。不安材料といえば、バイデン大統領はあんなに高齢で大丈夫なのかとか、次またトランプ大統領になったらまた大変そうだとか、ウクライナやイスラエルの戦争にどこまで介入するのかとか、いろいろあるのかもしれませんが。
全世界株の約6割は米国株。

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)投資信託説明書より
へえ〜と思ったのは、全世界株の約6割は米国株だということです。世界中の株に分散しているとはいえ、大部分が米国なのであれば、米国に絞るのとそれほど変わらない気がします。あまり考えたくはありませんが、もし米国経済が下降することがあれば、そのときはおそらく世界中の経済も巻き添えを食って下降するのではないか。なぜなら米国の企業は米国国内だけでビジネスをしているわけではなく、世界中に展開しており、世界中の企業と関わりながらビジネスをしています。米国経済が風邪を引いたら、他国の企業も無傷ではいられないはず。そう考えると、米国株に絞ることと、世界株に分散することは、リスクの面ではそんなに大きな違いはないのではないか。素人考えなので間違っているかもしれませんが、自分なりにそう考えました。ちなみに、米国指標のS&P500は、年4回銘柄の入れ替えを検討します。500の銘柄の中で調子が悪いものは外されて、調子の良いものを入れていく、という新陳代謝が常に行われているのです。これは全世界指標のMSCI ACWIも同様です。でもアメリカは特に、新しい産業や会社がどんどん出てくるイメージがあるので、強いアメリカはこの先もっと強くなっていくんじゃないかと思うのです。
eMAXIS SLIM 米国株式(S&P500)で!
決めました。eMAXIS SLIM 米国株式(S&P500)です。eMAXIS SLIMシリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」というコンセプトを掲げています。僕のように長期運用で確実にリターンを獲得しようとしている投資家にとって、運用コストの低さはマスト条件です。実際、eMAXIS SLIMシリーズよりも運用コストが低いファンドが出てくることもあるのですが、すぐに同じような水準まで運用コストを下げてくれていますので、安心して長期保有することができます。さあ、いよいよはじめてのNISAへ。もっと早く始めていればという後悔を抱えつつ、いつでも今日がはじめ時です。(つづく)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。あなたの人生にとって少しでもプラスになる情報をお届けできたらうれしいです。ではまた。