2024年9月19日(日本時間20日)。ロサンゼルス・ドジャースの大谷選手が敵地でのマーリンズ戦に「1番・DH」で出場し、3打席連続ホームランを含む6安打10打点2盗塁の大暴れ。メジャー史上初の「50-50」を達成したばかりか、なんとその流れで「51-51」を達成してしまいました。数日前から、「50-50」を達成できるかどうかで盛り上がっていたところを、あっさりと記録達成してしまうところが、大谷選手のスーパースターたる所以ですね。大谷選手のすごさは、改めてここで論じるまでもありません。一方、今回僕の目に留まったのは、敵チームであるマーリンズの監督スキップ・シューメーカーさんが試合後に述べた言葉です。これがとても素敵だと思いました。
ホームで大敗し、メジャー新記録を献上したマーリンズ。

マイアミ・マーリンズの本拠地ローンデポ・パークは、2023年にWBCの決勝が行われた球場で、投手としてマウンドに立っていた大谷選手がマイク・トラウト選手を空振り三振に仕留め、日本を世界一に導いた球場です。あの最後のスライダーを覚えている方は多いのではないでしょうか。大谷選手にとっては縁起のいい球場ですね。
ちなみにドジャースは、この日の大勝利(ドジャース20-3マーリンズ)で12年連続のプレーオフ進出を決めました。ドジャースにとっては最高の日でしたが、マーリンズにとっては最悪の日となってしまいました。ホームで大敗し、大谷選手にメジャー新記録を、ドジャースには12年連続のプレーオフ進出を献上してしまうという、屈辱的な試合となってしまったのです。
「1点差のゲームだったら、たぶん歩かせていた」
そんな屈辱的な試合の後、マーリンズのスキップ・シューメーカー監督は、感情的になることなくこう語ります。まず、大谷選手と勝負を続けた理由についてこう述べました。「1点差のゲームだったら、たぶん歩かせていた」。しかし、ドジャースが大差でリードしていた状況だったため、「あれほど大差がついた状況でそれをやったら、ベースボール的に、カルマの面からも、野球の神が見ても、不適切な動きになる」。あの状況では、「勝負し、討ち取ろうとするべき。このゲームに敬意を払い、勝負にいった。彼がホームランを打ったことはゲームの一部。彼は50本も打ってきたのだから」と。
たしかに、もし1点を争うような試合展開だったら、1発のある大谷選手は敬遠で歩かされていたかもしれません。大谷選手の記録もかかっている試合ですから、ブーイングの嵐だったでしょうが、敬遠は立派な作戦の一つです。大差がついたこの日の試合展開も、大谷選手の記録更新を後押ししたということでしょう。
「マーリンズにとっては良くない日でも、ベースボールにとっては良い日だった」
シューメーカー監督は、さらにこう述べました。大谷選手について、「彼は私が見てきた中で最も才能のある選手。これまで誰もやっていないことを成し遂げている。もう何年かピークが続いたら、史上最高の選手になるかもしれない。ダグアウトではなく、ファンとしてスタンドにいられたら良かったかもしれない。ただ、私は選手たちが彼を恐れず、勝負にいったことを誇りに思う。そうするべきなんだ。マーリンズにとっては良くない日でも、ベースボールにとっては良い日だった」と。
いかがでしたでしょうか?
勝った時ではなく、負けた時にこそ、人間の本質が出るものです。大谷選手をリスペクトしつつ、敗れた自分のチームの選手たちへの気遣いも忘れず、そしてベースボール全体にとっての価値を俯瞰できる。負けたのに、かっこいい。屈辱的な敗戦の後で、このようなコメントを出せる監督に、選手たちは改めてついていきたくなるのではないでしょうか。シューメーカー監督の懐の深さ、視野の広さ、人間性の練度に、僕は感銘を受けました。大谷選手がどこまで記録を伸ばすかと同時に、シューメーカー監督率いるマーリンズの今後にも注目していきたいと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。あなたの人生にとって少しでもプラスになる情報をお届けできたらうれしいです。ではまた。
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