ジムに行って後悔したことがないWriter & Diverです。「筋肉痛のときって、筋トレしていいの?」。ここで悩んでいるかたは多いのではないでしょうか。僕は中学高校と野球部で、「練習を1日休んだら、取り戻すのに3日かかる!」と言われて育ったせいか、数年前までずっと、筋肉痛でも休まず筋トレをしていました。筋トレを休んでしまうと、積み上げてきた成果がなくなってしまう気がしていました。また、筋肉痛のときにさらに追い込むことで、より強くなれる気がしていました。今はわかります。完全に間違っていたと(笑)。練習を1日休んだら取り戻すのに3日かかるって、何の根拠もない大嘘です。生徒を毎日練習させるための呪いの言葉ですが、妙にホントっぽい。でも今はわかっています。大切なのは、筋肉痛とは何かについて理解することです。するとおのずと「筋肉痛のときは禁トレ」という結論にたどりつくのです。
筋肉痛って、そもそも何?
筋肉痛とは、そもそも何なのか?なぜ痛くなるのか?意外なことに、筋肉痛のメカニズムは科学的に解明されていません。以前は、筋肉痛の原因物質は「乳酸」だと考えられていました。乳酸は激しい運動をしたときに生じる疲労物質であるとされ、これが筋肉内にたまって痛みを引き起こすという説です。しかしのちに、乳酸はエネルギー源として再利用されることがわかり、現在では乳酸はそもそも疲労物質でもないということが通説となっています。
筋肉痛は、炎症。
現在主流となっているのが、炎症説です。傷ついた筋繊維が修復される過程で炎症反応が生じます。炎症反応は、ブラジキニン、ヒスタミン、サイトカイン、プロスタグランジンといった刺激物質(諸説あります)の生成を誘引し、これらの物質が神経を刺激して筋肉痛になると考えられています。ちなみに、筋繊維の中には神経が通っていません。筋繊維の中で炎症が広がり、筋繊維を包む筋膜に刺激物質が届いた時点で痛みを感じるのだとか。筋肉痛が少し遅れてやってくるのはこのためだと考えられています。
筋肉痛は、「動かさないで!」という筋肉の悲鳴。
視点を変えて、筋肉の気持ちになってみましょう。筋トレでズタズタに傷ついた筋肉は、血中のアミノ酸を必死に取り込んで自らを修復し、傷つく前よりも強化された状態になろうとします。いわゆる「超回復」ですね。ここで筋肉が考えるのは「1秒でも早く超回復を終えたい」ということです。なぜそんなに急ぐのか?それは「筋肉が損傷している状態だと筋肉のパフォーマンスが落ちるので、その間に重いものを持たなければならないような事態になると生命の危険にさらされてしまう」と考えるからです。筋肉、というか脳は、とにかく生命の危険を避けたいと考えます。現代社会において、重いものを持たなければ死んでしまうことはほぼないのですが、現代のような平和な状態は、人類の長い歴史からみれば極めて最近のことなので、筋肉や脳はそこまで対応できないのです。「超回復期は、回復を最優先する」。これが筋肉の行動原理ですから、超回復中に筋トレとかされたら、たまったものではありません。「超回復している最中に余計なことしないでほしい。だから筋肉を使おうとしたら痛くしてしまおう」。これが筋肉痛の正体だと僕は思っています。
休ませる「勇気」を。
「筋肉痛のときは禁トレ」。ここまではおわかりいただけたかと思います。では、筋肉痛のときはどうすればいいのでしょうか?ジムに行ってはいけないのでしょうか?もちろん、そんなことはありません。正解は「筋肉痛のときは、筋肉痛じゃない筋肉をトレーニングする」です。仮に、週に2回ベンチプレスをする予定だったとしても、大胸筋の筋肉痛が治っていなければ、2回目はキャンセルする勇気が必要です。ルーティーン的には今日は「大胸筋の日」だとしても、筋肉痛が少し残っていれば、大胸筋は休ませて、「広背筋の日」に切り替える。このような柔軟性がとても大切だと思います。だって、筋肉痛が残っている状態で筋トレしても、筋肉から恨まれるだけですからね。
筋肉の声に、耳を傾けること。
風邪をひくと、体の節々が痛くなったり、熱が出てしんどくなったりして、動けなくなりますよね?とにかく寝たくなりますよね?あれと同じです。筋トレで傷ついた筋肉は、なるべく早く回復するために、筋肉を使ってほしくないのです。この声にならない悲鳴が、筋肉痛です。筋肉の声に耳を傾けながら、筋肉をいかに追い込んでいくか。それが筋トレなのだと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。あなたの人生にとって少しでもプラスになる情報をお届けできたらうれしいです。ではまた。
